Revivalistの1人でロッククライマーであり、世界的なフォトグラファーのDrew Smithのバックボーンを紹介するスペシャルMOVIEが公開。広大な空の地の住人として生まれ育ち、故郷モンタナを心の拠り所として彼は情熱のままに西部地方を放浪し、それを生業としています。
本作品では、バンで生活をしながら撮った迫力ある映像や、彼の生き方を形成した雄大な牧場でのストーリーを語ってくれています。Drewと共にRevivalist達が北アメリカ大陸の分水嶺を目指した冒険録と彼のインタービューをお楽しみください。
https://www.youtube.com/embed/r_ZcilFhF70
本作について、彼はインタビューに答えています。
Drewが育った牧場で何か特別なことはありますか?
僕がモンタナの牧場で育ったと話すと、みんなは心の中に風景を思い浮かべるんだよ。最近は小さくて趣味程度の牧場が多い。だけどここは64000エーカーの広さを持つ、5世代に渡って続く牧場で、広大で険しい土地にあるし、最も近い町までも砂利道が続いていて30マイルも離れているんだ。カリフォルニアでは周りに家も見えるだろうけど、ここは本当に荒れ果てた場所にある。携帯電話の電波も届かないような場所。一度目にすれば、これまでに見てきた牧場とは違うことをわかってくれるはずさ。
あなたは兄弟とどんな少年時代を過ごしていましたか?
ここはバスでも最後の停留所なんだよ。バスを降りると僕たちは父親の働いていた小屋に立ち寄り、仕事が終わるまで遊んでいた。牧場生活だから父親は常に働いていたけれど、僕たちは一緒の時間を過ごすことができたから充実していたと思う。真面目に働くことは悪いことではなく、生活の一部なんだと知ることもできたしね。父親が楽しんで仕事をしているのを傍で見ながら成長できたことは幸せだと思うし、僕と兄弟も多くの事を得ることができたよ。兄弟は夢を実現していて、1人は映像監督として、もう1人は建設業界で働いているんだ。
自分が成長する上でどんな影響を受けてきたのですか?
ここにある広大さと開放感を考えると自分の人生に大きく影響していると思う。大人になるまで、誰か他の人の土地があるとか、入ってはいけない場所があるなんて知らなかったからね。遠くに山が見えたら、そこに向かって歩いていくだけだった。誰かの許可を得る必要なんてなかったんだ。この場所に戻ったことによって、気ままに旅を続ける生活やその時、瞬間的に感じる何かを愛し続けている理由がわかった気がする。僕は少年時代の自由気ままな生活を今も心に留めているんだ。境界線はないよ。
11歳の時に別の牧場へ移動したと聞きました。その時のことを覚えていますか?
引っ越した時にはひどい生活だと思ったよ。僕の両親には「あそこに行くなら先に言いなさい、あそこには行くな」と教えられて、とても混乱した思い出がある。そのことが境界線の無い見知らぬ世界への好奇心を失わせたことにも繋がった。あの頃は何をするにも窮屈だったよ・・・。
他の場所で安住の地を探してきましたか?
もちろん、育ったあの場所と同じような心の平和を得られる場所は欲しいさ。まだ見つかっていないけれどね。故郷のソルトレイクに戻ると人々のエネルギーを感じることができる。他のどの都市でも物事が目まぐるしく変わっていくから、落ち着くことができないんだ。どこでもない、山や崖の中腹にいる時のほうがよっぽど気分がいいよ。仕事ができるだけ街に近く、それと同時に静けさを感じることができる程よい距離の街、そのバランスを探したいと思ってる。
どのようにして、この場所を”HOME”と呼ぶようになったのですか?
私の父親はカリフォルニアで育ったけれど、彼が18歳の時にモンタナに引っ越してきたんだ。彼はずっとカウボーイになりたくて、それを実現したのです。その思いが彼をこの場所と引き合わせたかなと思っているよ。
この今の世の中で旅行が国内だけに制限されている状況で良かったことのひとつは、どこか遥か遠くの場所を調べるよりも、自分たちがどこから来たのか?深く知ることができたことでしょう。
それは一種の逆行であり、ルーツに戻るということ・・・それは悪いことではないでしょう・・・。